子育てに残酷すぎる街東京

東京都の出生率が1を切り、ついに0.99となった。1人が1人産まない計算。

都会であればあるほど出生率が下がる。出生率が一番高いのは沖縄県だそうだ。

あたりまえと言えば当たり前。東京ほど無駄を省き、効率化をしている都市ははなく、効率化とは真逆の子育てという異質なものは東京には向かない。

まだ娘が2歳になる前、早朝の飛行機に乗るために少し混み始めた地下鉄に乗った。娘は電車で大泣き。車内に鳴き声が響き渡った。

いつもなら降りて泣き止むまで待つんだけど、飛行機の時間がギリギリになってしまい、そのままその電車に乗っていないと間に合わない。申し訳ないがその場で泣き止むようあやしていた。

そして電車が大手町に着く頃、何が起こったか。

車内に人がいなくなったのである。全員ではないが、立っている人がほとんどいなくなるくらい。

ほとんどの人が隣の車両に移動したのである。中には露骨に舌打ちをする若い女性もいた。

これが現実だ。

もちろん小さい子供がいるのに時間に余裕なく出るのが悪いし、朝から泣きわめく声を聞きながら会社に行くのも嫌だろう気持ちは分かる。

でもこれで東京でどうやって子育てができるんだろうか。

いや、私だって産むまでは同じ気持ちだった。逆の立場なら舌打ちこそしなくてもうるさいなーとは思ったに違いない。

娘が2歳前なので10年近く前のことなので、こういったことは今は少ないかもしれないが、親側が相当気をつけないと旅行にも行けないし、うっかりギリギリの電車に乗るのもはばかれる。

もちろん日本だけの問題ではないと思うけど、日本はまわりの空気を重んじるあまり、迷惑だと思って混んでる電車に泣く可能性のある子供を乗せないようにする。自己規制。

私も電車に乗って泣くので、何度電車から降りたことか。いつも泣くわけではないけど、急いでる時に限って泣くのである。

そして私がその後どうしたかというと、

郊外に引っ越し、車を買った。

それしか方法はないと思った。毎回移動のたびに周りに気を遣い、泣かないように祈ったり、泣く娘を怒ったりするのは嫌だった。

東京にいたら、大げさに言えば食うか食われるか。

そんなところに理不尽なで非効率な子供がいて、にこやかにかわいいねーとか思えないのである。つまり余裕がない。

お金の余裕、時間の余裕、人間関係でキリキリしてないとか、体調が悪いとか。

しかし、昔の人は今より余裕なくても子供を産んでいた。

余裕がある生活なんて幻想だ。

余裕ができてから子供を産もうと思っても一生そんな時は来ない。

だからねー、電車で子供が泣いても、すみませんと言いつつ、電車を降りることはない。ちょっとくらい迷惑かけてもいいじゃん。だってせいぜい10分とかだよ。そのうち泣き止むし。

今はそう思う。その意識が変わっていかないと少子化解消は絶対に難しい。

今は良くなってると信じたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました